企業が注目する大学は!?

こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。

昨日の日経新聞に「人材育成の取り組みで注目する大学」の調査結果の記事が出ていました。この調査は、日本経済新聞社が主要企業の人事トップ136人にアンケート調査したものです。
まず、「社会で活躍できる人材育成の取り組みで注目する大学があるか」と聞いたところ、60社が「ある」と答えたそうです。そして、それらの企業に具体的な大学名を3つまで挙げてもらったという調査です。

さて、どこの大学が1位になったと思いますか?
東大でしょうか、慶応でしょうか!?

答えは、なんと「国際教養大学」です。60社のうち35社がこの大学の名前を挙げました。「東京大学」が2位、「立命館アジア太平洋大学」が3位。4位、5位が「早稲田大学」「慶応義塾大学」という結果となりました。

東京の有名大学を抑えて1位となった国際教養大学は、秋田県にある公立大学ですが、ほぼすべての授業を英語で行い、学生全員に1年間の海外留学を義務付けているなど、特色ある取り組みをしている大学です。

この調査では、「新卒者を採用する立場から大学教育に求めるものは何か?」という質問もしていますが、1位が「教養教育の強化」、2位が「コミュニケーション能力を高める教育」という結果でした。

私どもコアネット教育総合研究所が事務局を務める私学マネジメント協会で、今年5月に国際教養大学中嶋嶺雄学長を招き、その特色ある取り組みと経営の秘密について講演をしていただきましたが、その中で、中嶋学長は、教養教育の大切さと外国語を含むコミュニケーション能力の重要性を強調されていました。まさに、それが企業のニーズにマッチしていたというわけです。

国際教養大学は2004年に開学した新しい大学です。それでもこれだけの注目度を集めることができています。学校経営のお手本のようですね。社会のニーズにマッチした教育を徹底して行う、それが一つの改革の方向性のヒントではないでしょうか。