学校選びの夏

こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。

学校が夏休みの時期なので、どうしても受験イベントと研修会の話になりがちで恐縮です。
前回に引き続き、今日は、埼玉と東京の受験イベントのレポートです。

埼玉私学フェア大宮展は、8月17日から3日間開催されており、今日はその最終日でした。
大宮そごうの催事場で開かれており、50校近い埼玉の私立中高がブースを出して、相談対応していました。
それほど広い会場ではありませんが、所狭しと受験生やその保護者の方々が来場されていました。
埼玉の私学フェアの特徴は、1ヶ所ではなく、県内3ヶ所で開催することです。先月は熊谷で開催されており、来週は川越で開催されます。面積が広く、通学圏(文化圏)が分かれている埼玉県ならではの工夫ですね。

午後は、東京都私立学校展を見学してきました。
こちらは、この土日2日間にわたって行われましたが、東京都の私立小中高全てが集まる唯一のイベントで、毎年数万人の集客がある国内最大の受験イベントです。
相変わらずの盛況ぶりで、歩くのも苦労するぐらい混雑していました。

面白いのは、私立小学校も参加している点です。
小学校受験は、俗に「お受験」と呼ばれるように、受験層が限定されています。また、受験生が未就学児だけに、親が試される受験とも言えます。そのこともあって、受験イベントに対する保護者の気合の入れようが違います。それが分かるのは服装です。小学校ブースのエリアの保護者の多くはスーツ姿です。そして、両親揃って参加する比率が高いのも特徴です。
小学校の先生にお聞きすると、相談会の服装なんて全く気にしていないとのことですが、受験する側は気になるのでしょう。明らかに中高ブースのエリアとは雰囲気が違います。

中高は一貫経営されている学校も多いので、エリアは一緒で五十音順に学校が並んでいます。ここでの近年の傾向は、中学受験生の割合が減っていることです。高校募集をしていない一貫校のブースが比較的空いているのを見ても分かります。中高両方の募集をしている学校の先生にお話を聞いたところ、中学受験生と高校受験生の比率は1:7ぐらいだろうとのことでした。

中学受験生は年々学校選びが早期化しています。東京都では5月に中学校だけの受験イベントを開催するようになりました。その影響もあるでしょう。夏休みに相談に来る中学受験生の多くは6年生ではなく低学年だとの話も聞きます。

私立中学校の生徒募集のポイントは低学年対策にあると言っても過言ではありません。このような外部相談会でも、学校での説明会、イベントでも、低学年を如何に集めるかの工夫をしてみてはいかがでしょうか。