見たいものが見えてしまった・・・

こんにちは。コアネット教育総合研究所松原和之です。

立川断層帯の調査を行っている東大の研究チームが「活断層を確認したという見解を撤回した」というニュースが流れました。調査で発見した活断層の証拠の石が、実はコンクリートと見られる人工物だったことが判明したとのことです。

私の自宅は、この立川断層から比較的近く、震度7直下型地震を引き起こすおそれがあると言われているこの断層はとても気になっています。あまりにお粗末な調査結果の撤回にびっくりしてしまいました。

記者会見を行った研究者は、発見を焦る気持ちがバイアスとなり「『見たいもの』が見えてしまった」と釈明、謝罪していました。

私たちも分野は違えど調査・研究を行っている身です。こういう調査の誤謬は恐ろしいものだと改めて気づかされました。
私たちも、調査をする時は一定の仮説を持って行います。なので、「見たいもの」があることは確かです。しかし、それをきちんと検証しないで、「見えた」ことにしてしまうのは、本末転倒です。

もちろん、この研究チームも捏造するつもりがあったのではないと思います。誰にも間違いはあるものです。
これを他山の石として、私たちも襟を正して、調査・研究を行っていきたいと思います。