歴史の学習にはストーリーが大切

こんにちは。コアネット教育総合研究所松原和之です。

某大手中学受験塾に通う6年生の社会科は、いま歴史の学習が終盤に入っています。一昨日のカリキュラムテストでは、明治維新から明治初期の政治や外交、産業などが学習範囲でした。
小学生の歴史学習では、縄文時代から現代までを猛スピードで進んで行きますので、一つひとつの出来事はあまり詳しく学ぶことが出来ません。
テキストを見ていると、例えば、戊辰戦争については、鳥羽伏見の戦いから、江戸城開城会津の戦い、五稜郭まで 10行足らずの説明です。

歴史の学習では、「いつ・どこで・誰が・何をした」という事象を覚えることも大切ですが、「なぜそうなったのか」という理由や背景、そして「そのことによってどうなったのか」という結果とその後が大切です。歴史の流れと因果関係をどれだけ頭の中に描けるかで、学習効果も違いますし、何より学ぶ面白さが違います。
テキストでは、どうしても単元を分けてブツ切りで記述せざるを得ません。そこをどう補ってストーリーが見えるように教えるかが教師側の腕だと思います。

その点、映画やドラマのストーリー伝達力は大きいものがあります。NHK大河ドラマの「八重の桜」では、今ちょうど、江戸城無血開城から、新政府軍が東北に攻め入るところにきています。
ドラマの特徴は、歴史事実が描かれるシーンより、登場する人々の感情の動きを描くシーンの方が圧倒的に多いので、長くなることです。テキストで10行で説明されている戊辰戦争は、おそらく3〜4ヶ月にわたって放映されると思います(今後のシナリオは知りませんが)。
また、主人公が置かれている立場を中心に話が構成されるのも特徴の一つです。「八重の桜」では、会津藩士の娘である山本八重が主人公なので、会津側から見た歴史観で描かれています。

歴史学習にテレビを見せるのがいいかどうかは賛否両論ありますが、歴史の面白さを知るにはプラスの効果があるのではないでしょうか。

まあ、大人は歴史の勉強だと思って見ていないので、楽しいのかもしれませんね。あー、二本松少年隊の運命はいかに。来週も楽しみです!