学校評価は、えくぼ探し

こんにちは。コアネット教育総合研究所松原和之です。

昨年に引き続き、山口県私立中高協会の経営管理研修会の講師を務めました。
山口県内にある全私学20校の主に管理職の先生方、約60名が参加されました。
今年のテーマは「学校評価」。アカウンタビリティ(説明責任)としての学校評価と、マネジメントとしての学校評価を区分して説明しました。

法令が求めている自己評価の実施・公表の義務、学校関係者評価の実施・公表の努力義務については、運用にあたって、だいぶ誤解されていると思います。もっともシンプルに公表する(アカウンタビリティを果たす)方法をご紹介しました。

一方、学校評価を実際の経営にいかに活かすかについて、授業評価を中心に説明しました。マネジメントとしての学校評価です。私が言いたいのは、どちらかと言うと、こちらの方です。

学校評価は、「評価」というネーミングから、PDCAサイクルの「C」の部分だけが注目され過ぎます。私は、むしろ、「P」つまり目標と計画をどう策定するかのほうが大事だと思います。ビジョンを明確にし、そのビジョンを達成するための年間の目標と具体的な施策を明確にすることが大切なのです。

私が講演の中で言った言葉は、「目標がない評価は『あら捜し』、目標がある評価は『えくぼ探し』」
目標を持たないで評価をすると、当たり前のことが出来ているか出来ていないかをチェックすることになるので、出来ていないことを挙げて指摘することになります。逆に高い目標を設定していれば、元々出来ていなくて当然なので、出来たことをプラスに評価することができます。
笑った時だけ見せるその人のえくぼを見つけて誉めてあげてください。

マネジメントの対象は組織や人です。管理志向を強めるのではなく、どうやったら教員のモチベーションを高められるかを考えましょう。

山口県の私学のために少しでもお役に立てたのなら、幸いです。