シンガポールにとっての20世紀最大の発明

こんにちは。コアネット教育総合研究所松原和之です。

暑い、暑い。東京は連日の猛暑です。エアコンなしでは、夜も眠れませんね。

先日、昭和電工の大橋相談役が書かれた新聞のコラムを見ました。大橋さんが、シンガポール建国の父と言われているリー・クアンユー元首相に会った時、こんな質問をされたそうです。
シンガポールにとって20世紀最大の発明は何だと思いますか?」
大橋さんが答えあぐねていると、真面目な顔でこう言葉を継いだそうです。
「それはね、エアコンですよ。」

シンガポールは一年中暑い日が続きます。リー・クアンユーさんは、「エアコンがなければ働く意欲がわかない。欧米や日本に追いつこうなんて及びもつかず、今日の繁栄もなかった」と言ったそうです。

確かに、国の経済的発展を考える時、工業技術やICT技術など、仕事の効率を上げる手段や道具にばかり注目しますが、そもそも働くモチベーションを上げるための環境について分析する視点は欠けているかもしれません。

エアコンは現在は日本では当たり前の環境になっていますが、よく考えれば、私が子どもの頃はそれほど普及していませんでした。
カー、クーラー、カラーテレビが3Cとか新三種の神器と言われて家庭に普及し始めたのは1960年代の半ばです。子どもの頃、東京の電車でも冷房車が珍しく、たまたま冷房化車輌に乗れると大喜びしたのを覚えています。

今ではオフィスや学校でも冷房が当たり前。ちょっと効きが悪いだけでブーブー文句を言う始末。エアコンでやる気を出す東南アジア諸国が今後ライバルになる日本企業は大丈夫でしょうか。
これだけ良好な労働環境を既に手にいれてしまった日本にとって働く意欲を向上させる方策はまだあるのでしょうか。

あー、それにしても暑い。やる気出ないなー・・・。