学校改革のオーナーシップ
こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。
今日から9月です。地域や学期制によって異なりますが、多くの学校で夏休みが終わり、明日から新学期が始まるのではないでしょうか。
夏休みの終盤、私学では教職員研修会を開催する学校が多くあります。私もそのファシリテイターや講師で呼ばれることも多いので、比較的この時期は多忙になります。
先日、ある学校の教員研修会に参加しました。でも、ファシリテイターでも講師でもありません。会議室の後ろで見ているだけです。
実は、この学校は、約1年前から改革の支援をしている学校です。1年前、改革の目標を決め、役割分担をし、具体的施策を策定して、改革活動を続けてきました。今回の研修会は、それぞれの担当者から1年間の改革活動の振り返りを報告し共有をしたのです。
私たちコンサルタントの仕事で一番難しいのは、自分たちでやり過ぎないことです。情報を集め分析し企画を立て提案する。そして実行にあたってはアドバイスをしながら伴走する。それが私たちの仕事なのですが、ついつい手を出し過ぎ、学校側の主体性を奪ってしまうことがあります。
これは持論なのですが、学校改革の成功の鍵は教職員の主体性です。これを私は「オーナーシップ」と呼んでいますが、一人ひとりが担当する仕事を「自分自身の課題」と主体的に捉え、強い情熱と責任感を持って取り組むことがとても大切です。
つまり、私たちコンサルタントは「見守る」ことも必要なのです。
この学校は、改革開始1年目にして、既に学校の先生方だけで振り返りをきちんと行い、また今後の展望を明確に発表し共有しました。私は見ているだけです。素晴らしいことです。
1年間で様々な新しい取り組みをしました。でも、まだ成果としては表れません。改革は努力と成果が正比例しません。成果が後から出てきます。始めはいくら努力しても成果が表れず、ツライことも多いと思います。でも、継続していけば、どこかの段階で一気に成果として表れます。
途中でやめたくなることもあると思います。でも、最後まで頑張りましょう。
私たちは、しっかりと見守ります。