【この学校の校風、特色】西大和学園中学校(奈良県)

こんにちは。コアネット教育総合研究所松原和之です。

不定期に連載を始めた「この学校」シリーズですが、今回は、関西の学校にスポットをあてます。近年、成長著しい西大和学園です。

西大和学園は、奈良県王寺駅の近くにあります。奈良県とはいっても、大阪のターミナル駅である天王寺から電車で20分足らず。通学範囲は以外と広いです。また、寮があるので、東京を始め遠い所からでも受験することができます。
比較的歴史の新しい学校ですが、逆に建学の精神が今も強く意識されており、一本筋の通った学校といえるでしょう。

私たちのような学校マネジメントを研究する者から見ても大いに参考になる学校ですが、受験生から見ても大変魅力のある学校だと思います。

また、例の如く、私の勝手な見たてによる特色を挙げてみましょう。

(1)スーパーサイエンス・ハイスクール

スーパーサイエンス・ハイスクールとは、独自のカリキュラムや授業で、科学技術系人材を育成している学校に対して文部科学省が指定を与えている学校です。つまり、理科教育がすごいということです。
西大和学園では、京都大学奈良先端科学技術大学院大学などと連携して高度な授業や研究を実施しています。私が学校を訪れた時も生徒が研究の成果を発表してくれましたが、大人が見ても驚くような高度な研究を行っていました。
この学校の強さは真面目にすごいことをやり遂げようと思っていることで、広報用のポスターには、アインシュタインと共に在校生の写真が載せられていて、「この中から、ノーベル賞をもらう人が出るかもしれない」というキャッチコピーがかいてありました。このキャッチコピーはカッコいいなーと思いました。

(2)ハーバード、MIT

掲げている目標の一つに「国際社会で活躍できる生徒を育てたい」というものがあります。中3までに、英検2級、SLEP45点を取得できるようにすると言います。
SLEPテストは、高校留学の基準として使われているテストなので、あまり私立の中学校では採用していないのですが、そのあたり西大和学園の面白いところです(SLEPは今後TOEFL Juniorに移行すると言われていますが)。
学校説明の中では、卒業後にハーバード大学マサチューセッツ工科大学に進学する生徒を輩出したいと本気で言っていました。こういう高い目標を掲げることはとてもいいことです。

(3)教師の熱意、学校の勢い

一歩校門を入ると、学校の勢いを感じます。これは、具体的に何が?と言われるとうまく説明出来ないのですが、年間のべ200校以上を訪れている私の“勘”でしょうか。
たぶん、教師や生徒の言動、表情なんだと思います。みんなやる気に満ちている表情をしています。イキイキしていると言い換えてもいいと思います。
こういう学校は、今後絶対に伸びていきます。学校が伸びている時は生徒の力も伸びていきます。

いま成長中の西大和学園。本当の評価は30年後、40年後にノーベル賞受賞者が出ることかもしれません。息の長い話です。
でも、学校とはそういうもの。結果を急いではいけません。モノづくりではなく、「ヒトづくり」ですから。


一歩入ると勢いを感じます!