成長戦略の中の「世界に勝てる大学改革」

こんにちは。コアネット教育総合研究所松原和之です。

安倍首相が昨日行った講演の中で、アベノミクスの“三の矢”として6月に示す「成長戦略」の6つの基本方針を示しました。
(1)民間投資を喚起する成長戦略、(2)イノベーションを促す実証先進国、(3)世界に勝てる大学改革、(4)民間投資の拡大、(5)攻めの農林水産業、(6)クールジャパン戦略。

成長戦略の基本方針に大学改革が入っています。世界の中での競争強化のためには、人材育成が必要ということでしょう。

安倍首相が語ったことは、以下の通りです。

◇国立の8大学で、今後、3年間のうちに、1,500人程度を世界中の優秀な研究者に置き換えます。これにより、外国人教員を倍増させます。
◇大学の経営のあり方も、世界のグローバルスタンダードにあわせなければなりません。年俸制の導入や、教員の家族が英語で生活できる環境の整備など、経営改革も進めてまいります。
◇国の運営交付金などの分配についても、グローバルを軸に見直しを行い、大学の改革努力を後押ししていきます。
◇外国人教員の積極採用や、優秀な留学生の獲得、海外大学との連携、そして英語による授業のみで、卒業が可能な学位過程の充実。TOEFLの卒業要件化など、グローバル化を断行しようとする大学を、質・量ともに充実させます。
◇制度面でも予算面でも、重点的に支援をします。
◇今後10年で、世界大学ランキングトップ100に、10校ランクインを目指します。
(フジニュースネットワークより)


グローバルを意識することは大切ですが、それよりも、研究や教育の内実を強化することが大切だと思います。形式的なグローバル化で大学が改革されたと勘違いするのが怖いです。グローバル化をきっかけにして、各大学の研究や教育の質が向上することを願うばかりです。