【この学校の校風・特色】光塩女子学院中等科

こんにちは。コアネット教育総合研究所松原和之です。

このブログでは、たまに思いついたように私学の紹介をしていますが、今回は本ブログ初の女子校の紹介です。東京都杉並区にある光塩女子学院です。

光塩は、カトリック系の女子校で、幼稚園、小学校、中学校、高校と一貫教育を行っている学校です。中学入試の難易度は偏差値52(日能研2013年度入試結果R4)で、中堅上位校として大変人気のある学校です。
場所は高円寺。「高円寺にある光塩」って、ちょっとダジャレのようですが、覚えやすくっていいと思います。

昨日学校を訪れましたので、その印象を含めて、校風および特色を3つにまとめてみたいと思います。

1)生徒一人ひとりに目が行き届く教育(共同担任制と毎学期面談)

この学校の特色は共同担任制です。普通の学校では、1クラスに1人のクラス担任がつきますが、光塩ではクラス担任は決まっていません。学年の4クラスを6人の先生がみるという仕組みです。
担任の先生と相性が合わず一年間我慢をするというのはよくある話ですが、この学校では、生徒から見れば、担任の先生が6人いることになりますので、相性は気になりません。そして、話す内容によって相手を選ぶことも出来ます。
先生の側からいえば、多角的な視点で生徒一人ひとりを指導することができるということです。
クラス担任がいないと生徒の情報が分散してしまわないかと心配になりますが、光塩では、毎週1回は学年会議を行い担任団で情報共有をしているとのことです。

生徒の面倒見ということでは、個人面談を必ず年3回以上行うというのも特長です。保護者は別途年2回の面談があります。
この面談も共同担任が交替で行うため、多様な話ができるようです。

生徒面談を年3回、保護者面談を年2回、合計年に5回も面談をしていて、先生はかなり時間をとられると思いますが、ここは共同担任制の良いところで、一人の先生が全て行うわけではないというのがミソです。これも共同担任制のメリットですね。

2)やさしさに包まれる校風

先生方と話をしていて感じるのは、校長先生をはじめすべての先生が、おしとやかで優しく、かわいい先生ばかり、ということです。かわいい、というのは少し語弊があるかもしれませんが、素直で、明るく、若々しいということです。
そんな先生方とカトリック系学校特有の静かで落ち着いた雰囲気があいまって、この学校にいると、やさしさに包まれている感覚になります。

そのような中で生徒たちは、のびのびと明るく生活をしているようです。授業風景を見ると、快活に楽しそうに学習していました。
光塩の生徒は学校では、水色かピンクのスモックを制服の上に着ています(中学生は全員、高校生は希望者だけらしいです)。スモックというと幼稚園児みたいに聞こえますが、見た目は少し大きめのシャツか実験用の白衣に色がついているような感じです。それが、明るく快活な雰囲気をさらに増長しています。

3)しっかりと学習させる

光塩は、2014年度から学校6日制に移行します。土曜日に授業時間を確保できる分、平日の放課後に余裕ができ、生徒の現状や要望に応じた補習、フォローができるようになる、と先生が期待混じりで話してくれました。
大学合格実績は、東大4名(←昨年度0名)、東工大・一橋大10名(←0名)、早稲田・慶応・上智152名(←80名)と伸びています(昨年度の実績が悪過ぎただけとも言えますが)。

面倒見の良さは進路指導にも表れています。先ほど学年会議を週1回開いていると言いましたが、高3になると週2回に増え、うち1回は進路指導部長が参加して主に進路の話をするそうです。6人の担任団には主要教科の担当が含まれていますので、一人ひとりの学力の状況まで詳しく共有できると言います。これなら、しっかり進路面もフォローできますね。


グローバル教育については、現状は特別なプログラムがないのですが、現在、英語科だけでなく教科横断のプロジェクトチームを作って検討をしているとのこと。この秋からでも何か新たなプログラムを導入したいとおっしゃっていました。こちらにも期待です。

校地はあまり広くなく、公道を二本挟んで渡り廊下で複数の建物が繋がっている複雑な校舎ですが、清掃も行き届いていて、きれいに使われています。
JR中央線高円寺駅から徒歩12分と、比較的便利な立地です。女子中学受験生の方は、ぜひ学校を訪れてみてください。