私立・都立一貫校の合同相談会
こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。
本日、東京の多摩地区、国分寺市のいずみホールで、都立・私立中高一貫合同相談会がありました。
都立武蔵、南多摩、立川国際の3つの都立一貫校と桐朋、穎明館、明大中野八王子、八王子学園、東京純心女子の5つの私立一貫校が一堂に会し、説明会、相談会を行いました。
都立と私立の一貫校が合同で相談会を開催するのは珍しいことです。
都立一貫校が開校してから来年で10年経ちます。当初は都立受験者は都立だけ、私立受験者は私立だけと、明確に区分されていましたが、近年は都立と私立の併願も多くなっています。
私立一貫校では、都立と出題傾向が似ている適性検査型の入試を行うところも増えています。また、そのような私学は特待制度を充実させ、より都立との併願をしやすくしています。
都立一貫校はこの10年で中学受験における一定の地位を築いてきました。しかし、まだまだ私立一貫校の伝統の中高一貫教育には一日の長があると思います。
例えば、この相談会に参加している都立・私立の進学校の大学合格実績を比べると、日能研R4偏差値で60ある都立武蔵の東大合格者数がたった3名であるのに対し、偏差値56の桐朋は22名、偏差値50の穎明館は5名と大きく引き離しています。もちろん、東大合格だけが学校の真価ではありませんが、学力を向上させ、希望の進路を実現させる力はまだまだ私立が優勢と言わざるを得ません。
また、都立一貫校はフィールドワーク(南多摩)、地球学(武蔵)という特色ある教育を行ってはいますが、やはり独自の教育理念を持つ私立の特色教育にはかないません。
都立は中学校の授業料がタダという圧倒的な魅力がありますが、私立にはそれを上回る教育力の魅力があります。私学の先生方は自信を持って都立と闘ってほしいと思います。